全体テーマ 「四苦」と民法──現代の生活と法
Les quatre "souffrances (dukkha)" et le droit civil, ou la vie juridique contemporaine.
E. Thaller (dir.), La vie juridique du Français, A. Rousseau, 1908-1909は、法学者の講話(causerie)をもとに、当時の人々の暮らしぶりを、日常の様々な場面に即して活写した名著である。法がわれわれの生活と密接に関わることを生き生きと示すその叙述スタイルは、いまでこそ凡庸にうつるかもしれない。しかし、同書が前世紀初頭に刊行されたものであることを思えば、その斬新さには驚くべきものがあろう。 ところで、原始仏教は、生の一切が苦であることを直視することによって、その苦から解き放たれるという思想に根差している。「四苦」とは、つまり、人々の生そのものであり、そこには、現代においてこそ避けることのできない問題が、鮮やかに示されている。 そこで、今年度一連の講義では、この「四苦」に即して、「現代の生活と法」のあり方を垣間見ることとしたい。
「病──医療契約」
講師:イヴ-アンリ・ルリュ(弁護士・教授、ベルギー)
日程:11月1日(土)・3日(月)
「老化──高齢者に必要なものと財産」
講師:ジャック・コンブレ(公証人、フランス)
日程:11月15日(土)・17日(月)
「誕生──科学と親子関係」
講師:ブノワ・モア(弁護士・教授、ケベック・カナダ)
日程:11月29日(土)・12月1日(月)
「死者の意思──遺言の自由、死後委任、遺言執行」
講師:ミシェル・グリマルディ(教授、フランス)
日程:12月6日(土)・8日(月)
【講義時間】
土曜日:14時45分~
月曜日:16時30分~
【会場】
慶應義塾大学三田キャンパス南館10階 D2101教室
・一つのテーマにつき各2回の連続講義となり、各々に通訳が付きます。
・一般の方の参加も歓迎いたします。
ご希望の方は、予め、n-portalis@kub.biglobe.ne.jpまでご連絡ください。
●受講生オリエンテーション+打ち合わせ:必ず出席のこと
10月20日(月)5時限目(16時30分~18時) 南館10階D2101教室にて
※10月6日(月)は台風の為休講となりました。
・昨年度の模様はこちらをご覧ください。
http://www.ls.keio.ac.jp/news/2014/2013-6.html
講座責任者・金山直樹